2023年12月

 今年の冬ほど不安定な気候に悩まされたことはない。温かい日もあれば寒い日もあり冬季とは呼べない季節となった。東京、大阪だけでなく11月に教え子である大学院助手・寺倉礼那からいただいた「華舞道」という奉納舞の振付で初めて足を踏み入れた高野山も晩秋とは思えない暖かさで、また12月初旬に今年も親交が続く舞踊家・川村泉先生がお招きくださった秋田舞踊祭で訪れた秋田も、何だか関東と変わらない冬の気候で期待していた?ドカ雪も降らずじまいであった。四季折々といったシーズンが自慢の日本なのに、またそれが民族の文化を創り上げてきただけに、将来の展開に危惧を抱かずにはいられない今日この頃である。

 秋は東京ではたくさんのバレエ公演が上演、各バレエ団の熱演が繰り広げられた。松山バレエ団「シンデレラ」KバレエTOKYO「眠れる森の美女」東京バレエ団「かぐや姫」「眠れる森の美女」新国立劇場バレエ団「ドン・キホーテ」ハンブルクバレエ団「ノイマイヤーの世界」といった全幕バレエを鑑賞させていただいた。近年国内バレエ界は華やかさを帯びて、海外バレエ団公演と全くひけを取らない展開を見せてくれる。それなのにいまだに「バレエをもっと知ってもらいたい」などと言って吹聴している若者も見かけるがそんな言動に理解に苦しむ。そんなことを言っている者たちこそ劇場にもっと足を運んでその目でしっかりとそれらの美しき光景を目に焼き付けてもらいたい。

 2023年も多くのバレエ作品を上演させていただきました。
「ラプソディ・イン・ブルー」
「ウエスタンシンフォニー」
「アルルの女」
「ザ・フォーシーズンス」
「ロマンシング・フィールド」
「Leaves」
「リトルフーガ」
「ロマンスとアレグロ」
「Paraphrase」
「シンフォニック・ダンス(ウエストサイドストーリー)」
「ラフマニノフ・ピアノコンチェルトNo.3」
「金と銀」
「白鳥の湖より湖畔の場」
「ロゼット」
「ファンファーレ」
「アヴェ・マリア」
「Horizon」
「グラズノフ・スイート」
「カルメン」

 大中小合わせて計19作品となりました。堀内充バレエコレクションファイナル、京都バレエ団公演、大阪芸術大学舞踊コース卒業舞踊公演および学内公演、玉川大学芸術学部舞踊公演、高野山「華舞道」、秋田舞踊祭「會ら・Dance focus」などで100名を超えるアーティスト、ダンサーたちが彩ってくれました。毎年ながら1年でこれだけの作品を発表できることに感謝申し上げます。

本年もありがとうございました。
皆さま新年2024年もよいお年を迎え下さい。

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