2024年5月

 2024年ゴールデンウィークの只中の5月3日祝日にバレエ「夏の夜の夢」公演が無事に終演できた。渋谷区文化総合センター大和田ホールで上演したが、このホールではちょうどコロナ禍が始まる直前の2020年1月にくるみ割り人形全幕公演以来4年ぶりであったが、今回は大がかりな舞台装置で客席2列を取り払って張り出し舞台をつくり、照明効果も相まって豪華な見映えとなり、観にいらしていただいた満員のお客さまにも喜んでいただいた。このバレエの台本はシェイクスピアで森の場面だが、長年親交ある舞台美術家の森壮太氏が粋なデザインを発案していただいた。森の木々をイメージして照明機材を埋め込んだ多くの美術装置を舞台上に固定したことが今回の特色で、40名近いバレエスクールのこどもたちも出演させ、ファンタジックな風景を醸し出すことが出来た。昨年まで堀内作品に出演してきたバレエダンサーたち男女20名が主人公の若者カップル2組、妖精カップルであるオベロンとタイターニア、ボトムをはじめとする職人たち、新たに加えた星の精たち、そして結婚行進曲の調べに乗りシンフォニックバレエを彩るアーティストたちをそれぞれ演じて華麗に踊ってくれた。素晴らしきバレエダンサーズ、かわいいスクール生に感謝したい。このバレエ劇が終演してオペラカーテンが下り、再度メンデルスゾーンの主題曲に乗せてカーテンコールを開始した直後に一斉に劇場全体に手拍子がはじまったことが予期せぬ出来ごとで感無量であった。

 公演を開始して12年目、さまざまな数多くの堀内作品を演じてきた彼ら彼女たち、よく名振付家ジョージ・バランシンの作品を彩ってきたニューヨークシティバレエ団員たちを「バランシン・ガールズ」と呼んでいたものだが、それにちなんで「ホリウチ・ガールズアンドボーイズ」ともう呼んでいいのではないか。そんな高揚感に包まれながら観客席から見守らせていただいた。
……とはいえ、やっぱり照れくさい。おこがましいな。撤回します。

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