2020年12月
年の瀬を迎えた。世の中ではもうどれだけ新型ウイルス感染について語られてきたかはかり知れないが、やはりやはりたいへんな年であった。振り返ると誰もが感じる苦難な日々であった。舞踊公演のみならずパフォーミングアーツ全てが被害を受けた。生命の危険を伴うなかで、さまざまな人たちが苦しみ助け合うなか、(もちろん大きく取り上げることは出来ないが)そんななか秋以降堀内充バレエコレクション2020公演、大阪芸術大学舞踊コースにおける4回生卒業制作公演、3回生学内公演、2回生学内公演、玉川大学パフォーミングアーツ学科における舞踊公演、毎年私が関わる舞踊公演全てが行われたことが正直ほっとしている。主催側、出演・スタッフ側、観客の方々側すべての力があってこそでこのウイルス感染禍の苦難を乗り越えようとした結束力の素晴らしさを感じずにはいられない。そして、ましてどの公演にも自作の振付作品を上演させていただき、振付家側こそが出演者に感謝しなければならない立場であることをあらためて気づかせてくれた。
今年は例年に比べ舞台鑑賞もままならず、それでも秋以降このコロナ禍のなかで松山バレエ団、Kバレエカンパニー、東京シティバレエ団、新国立劇場バレエ研修所の各バレエ公演、ボナンザグラム舞踊団スタジオパフォーマンス、また読売交響楽団、大阪フィルハーモニー交響楽団の演奏会などにも足を運び、自分たちと同じ思いで苦しみながらも舞台をつくりあげる芸術家の方々の姿を客席からマスク越しで見守らせていただいた。そしてこの想いを胸に来年に向けて気持ちを引き締めてこれからもバレエと向き合っていきたい。