2022年5月
5月27日金曜日バレエコレクション公演を無事に終えることが出来た。今年も各作品リハーサルもさまざまで、おかげさまで色彩豊かとなり、劇場稽古では幕が上がるたびに玉手箱のようにそれぞれが特色があり、ダンサーたちもリハーサルのなかで次第にそれを実感し踊りにも身が入っていた。
今年で10回目を迎えながら残念なことに1度も本番を客席から観たことがない。自分が出演しているからだが「こんな公演、舞台があったら観客は楽しむに違いない」なんていつも思いめぐらし、ラインナップを構成しながら、そのいちばん楽しみにしている自分が観れないのが悔しい。加えて終演後の感想も聞けずに観客は帰ってしまうし、コロナ禍で出演者にはせっかく観にいらしていただいているのに面会自粛を言い渡しているために親しい方々にも会えずじまいでここ2年は終演してしばらくは何とも言えない余韻を感じてしまう。どこのバレエ団の出演者たちも今はこんな気持ちなのかもしれない。それでも後から制作から聞くと客席はさまざまな顔ぶれが揃っていたようで感謝の念にたえない。親しい友人、舞踊関係者ももちろんありがたかったのだが、日頃このコラムに登場する東西の教え子舞踊学生もこの感染下ながら大挙60名近くかけつけてくれたのもうれしかった。毎年恒例のフィナーレの私の登場シーンで今年はクマが1匹増え、観客が「なんだあの1匹は!」とざわついたそうだが、教え子たちからの贈り物である。彼も(彼女?)も大阪からかけつけてくれました。お前もクマになれぇってことかはわかりませんが…。
さっそく先月SNSのチャコットWEBマガジンでインタビューしていただいた編集長関口紘一先生が公演評を上げてくださった。この感染下で不安を感じてお越しいただけなかった方々、よかったらご一読下さい。来年こそはこの渦中が収まり安心して観に来ていただけることを祈っています。
